| ▼ 解説 |
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サッカーボールは正二十面体の各頂点を切り落とした立体である。この問題では,サッカーボールの形で考えるより,「正二十面体の 12 個の頂点から 6 個を選ぶ」と考えたほうが分かりやすい。(展開図の組み立ても簡単です)
下図のように,正二十面体の 12 個の頂点に番号をつける。これらの頂点から 6 個を選んだとき,同一面の 3 個の頂点すべてが選ばれた面 (三角形) の数で分類する。
- 三角形が 5 面の場合
(1,2,3,4,5,6) の 1 種類
- 三角形が 4 面の場合
(1,2,3,4,5,7),(1,2,3,4,5,8),(1,2,3,4,5,9) の 3 種類
- 三角形が 3 面の場合
(1,2,3,4,5,10),(1,2,3,4,5,11),(1,2,3,4,5,12) の 3 種類
- 三角形は 2 面で,それらの面が隣り合っている場合
(1,2,3,4,9,10),(1,2,3,4,9,12),(1,2,3,4,9,11),(1,2,3,4,10,12) の 4 種類
- 三角形は 2 面で,それらの面が離れている場合
(1,2,3,9,10,12),(1,2,3,5,9,10) の 2 種類
- 三角形が 1 面の場合
(1,2,3,5,8,11),(1,2,3,8,9,10),(1,2,3,9,10,11),(1,2,3,5,8,9),(1,2,3,5,8,10),(1,2,3,5,8,12) の 6 種類
- 三角形は 0 面で,頂点を辺にそって結ぶと大きな閉じたループができる場合
(1,3,8,12,10,6),(1,3,8,9,10,6) の 2 種類
- 三角形は 0 面で,頂点を辺にそって結んでも閉じたループができない場合
(1,3,8,9,10,11),(1,4,8,7,11,10) の 2 種類
- 三角形は 0 面で,頂点を辺にそって結ぶと小さな閉じたループができる場合
(2,3,4,5,6,12) の 1 種類
以上を合わせて,1+3+3+4+2+6+2+2+1=24 (種類)
でも,これで本当に数え落としがないのか不安ですね。
そこで,次のように考えます。
上図のように,正二十面体の各頂点に番号をつけて,それぞれを区別する場合を考えます。このとき,回転は考えません。12 個の頂点から 6 個を選ぶので,組合せの数は 12C6=12!/(6!×6!)=924 通りです。よって,上記 24 種類のパターン (順に,パターン 1,パターン 2,...ということにします) それぞれに対し,各頂点を区別して,同じ形の個数を数え上げて合計すれば 924 通りになるはずです。
まず,正二十面体を回転して自分自身と重なる場合は何通りあるか考えてみましょう。
上図を見てください。各頂点を区別するのですから,一番上にどの頂点がくるかで 12 通りあります。また,一番上の頂点が決まっても,上下を貫く軸で回転することができ,回転しない場合を含めて 5 通りあります (上図において,1 と 12 を通る直線を軸に回転すると,頂点 2 を 2〜6 の各頂点に重ねることが可能です)。よって,正二十面体は 12×5=60 通りの回転による重ね合わせが可能です。
では,24 種類のパターンをそれぞれ見ていきましょう (解説図 を参照してください)。
パターン 1:
上下に対称軸があり,回転して自分と重なる場合は (回転しない場合を含めて) 5 通り (1' 参照)。よって,頂点を区別する場合,パターン 1 と同じ形になる頂点の選び方 (同じ形の数) は 60÷5=12 通り。あるいは,青色の頂点を決めると,パターン 1 の 6 個の選び方は一意に決まるので,正二十面体の頂点の数と同じ 12 通り。
パターン 2:
2 つの辺の中点を通る赤色の対称軸で 180 度回転すると重なるから,同じ形の数は 60÷2=30 通り。あるいは,パターン 2 の選び方は青色の辺と対応するので,辺の数と同じ 30 通り。
パターン 3:
2 つの面の重心を通る赤色の対称軸で ±120 度回転すると重なるから,同じ形の数は 60÷3=20 通り。あるいは,パターン 3 の選び方はパターンの中央の面と対応するので,面の数と同じ 20 通り。
パターン 4:
パターン 2 の鏡像で,2 と同じく 30 通り。
パターン 5:
回転して重ねることができるのは自分自身しかないので,頂点を区別する正二十面体の数と同じ 60 通り。
パターン 12 (20):
3 回対称の回転軸が 1 つと,2 回対称の回転軸が 3 つあるので,動かさない場合が 1,3 回対称で 2,2 回対称で 1×3 の計 6 通り重なる場合があるから,同じ形の数は 60÷6=10 通り。あるいは,向かい合っている 2 つの面を通る軸とパターン 12 が対応し,軸の数は面の数の半分であるから 20÷2=10 通り。
以下同様に,各パターンごとに表にまとめると,次のようになります。
24 種類のパターンの同じ形の数を合計すると 924 になり,最初に計算した 12C6 と同じになり,数え落としのないことが分かります。 ちなみに,黒白を入れ替えたときと,鏡像 (右手 vs 左手) がどのパターンになるかも載せておきました。
| パターン番号 | 三角形の数 | 五角形の数 | 形 | 例 | 回転して自分と重なる数 | 同じ形の数 | 対応 | 黒 vs 白 | 右手 vs 左手 |
| 1 | 5 | 1 | | (1,2,3,4,5,6) | 5 | 12 | 頂点 | 自分 | 自分 |
| 2 | 4 | | | (1,2,3,4,5,7) | 2 | 30 | 辺 | 自分 | 4 |
| 3 | 4 | | | (1,2,3,4,5,8) | 3 | 20 | 面 | 自分 | 自分 |
| 4 | 4 | | | (1,2,3,4,5,9) | 2 | 30 | 辺 | 自分 | 2 |
| 5 | 3 | | | (1,2,3,4,5,10) | 1 | 60 | | 自分 | 6 |
| 6 | 3 | | | (1,2,3,4,5,11) | 1 | 60 | | 自分 | 5 |
| 7 | 3 | | | (1,2,3,4,5,12) | 1 | 60 | | 17 | 自分 |
| 8 | 2 | | 三角形 2 面が隣り合う | (1,2,3,4,9,10) | 1 | 60 | | 自分 | 9 |
| 9 | 2 | | (1,2,3,4,9,12) | 1 | 60 | | 自分 | 8 |
| 10 | 2 | | (1,2,3,4,9,11) | 2 | 30 | 辺 | 13 | 自分 |
| 11 | 2 | | (1,2,3,4,10,12) | 2 | 30 | 辺 | 21 | 自分 |
| 12 | 2 | | 三角形 2 面が分離 | (1,2,3,9,10,12) | 6 | 10 | 2 面 (軸) | 20 | 自分 |
| 13 | 2 | | (1,2,3,5,9,10) | 2 | 30 | 辺 | 10 | 自分 |
| 14 | 1 | | | (1,2,3,5,8,11) | 3 | 20 | 面 | 自分 | 自分 |
| 15 | 1 | | | (1,2,3,8,9,10) | 1 | 60 | | 自分 | 16 |
| 16 | 1 | | | (1,2,3,9,10,11) | 1 | 60 | | 自分 | 15 |
| 17 | 1 | 1 | | (1,2,3,5,8,9) | 1 | 60 | | 7 | 自分 |
| 18 | 1 | | | (1,2,3,5,8,10) | 1 | 60 | | 自分 | 19 |
| 19 | 1 | | | (1,2,3,5,8,12) | 1 | 60 | | 自分 | 18 |
| 20 | 0 | | 閉じた大ループ | (1,3,8,12,10,6) | 6 | 10 | 2 面 (軸) | 12 | 自分 |
| 21 | 0 | | (1,3,8,9,10,6) | 2 | 30 | 辺 | 11 | 自分 |
| 22 | 0 | | ループなし | (1,3,8,9,10,11) | 2 | 30 | 辺 | 自分 | 23 |
| 23 | 0 | | (1,4,8,7,11,10) | 2 | 30 | 辺 | 自分 | 22 |
| 24 | 0 | 1 | 閉じた小ループ | (2,3,4,5,6,12) | 5 | 12 | 頂点 | 自分 | 自分 |
| 合計 | | | | | | 924 | | | |
最後におまけです。
この問題とは逆に,正五角形 12 面を白く塗り,正六角形 20 面を青 10 面,赤 10 面に塗り分けると,なんと 3158 種類の記念ボールができます。
実は,「正五角形 12 面を濃い青 6 面,濃い赤 6 面に,正六角形 20 面を淡いブルー 10 面,淡いピンク 10 面に塗り分ける」という問題を最初に考えたのですが,とても解けなかったので,この問題になりました。
どなたか解けたら教えてください。<m(__)m>
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